転職体験談

【若手必見】理学療法士1・2・3年目の年代別辞めたい理由と解決策

理学療法士の新人や若手。特に1・2・3年目は悩みが絶えません。

日々の患者さんへのリハビリ内容や治療技術。上司や先輩後輩などの人間関係。リハビリの治療以外のカルテや雑務。

「本当に今の職場でやっていけるの?もうすでに辞めたいんだけど!」

そう思う人多いと思います。

 

この記事でわかること

理学療法士1・2・3年目の年代別辞めたい理由

理学療法士1・2・3年目の年代別辞めたい気持ちへの解決策

理学療法士として臨床経験13年。マッさんの体験談

 

今回は、理学療法士として臨床経験13年の体験談を交えながら、理学療法士1・2・3年目の年代別辞めたい理由と解決策について解説していきます。

 

Contents

理学療法士1・2・3年目の年代別辞めたい理由

理学療法士1年目の仕事を辞めたくなる理由

入職して3ヶ月くらいは指導者につきながら、院内の研修が進んでいきます。それなりに体力精神的にも慣れてきてある程度の業務の流れが理解できてきます。

 

3ヶ月から半年くらいには担当の患者さんを数名受け持ち、理学療法士らしく働きだしてきている実感もあると思います。

 

半年が経過したあたりから徐々に「日常業務の大変さ」と「リハビリ内容」に悩みだします。

日常業務を覚えることに忙殺される

患者さんへのリハビリ以外の日常業務がこんなになるの?と思う人も多いはず、リハビリ職の業務は患者さんへのリハビリ提供以外に、「カルテ記載」「計画書」などの書類業務、その他「カンファレンス」「ミーティング」などの資料作り。めちゃくちゃ多くの業務がありますよね。

 

患者さんへのリハビリ対応だけでもヘトヘトなのにまだパソコン業務とかあるの?

 

 

やっと患者対応が終わりカルテ業務をやろうとしても電子カルテの争奪戦!

「そんなの1年目が先輩から奪えるわけないじゃん!」「カルテを書くのだって慣れてないんだから1年目優先じゃないの?」

 

患者とうまくリハビリをすすめられない

担当の患者を受け持ったのですが、いまいちコミュニケーションも取れないし、患者さんからも「新人さんでしょ?もう少し経験のある先生にお願いできないの?」なんて言われることもありますよね。

もちろん経験が浅いので仕方がないのですが。担当の指導者からは「そんなことよくあることだから気にしなくて良いよ」って励ましてくれるけど、辛かったしショックですよね。

 

それでも、「担当の変更はしないでそのまま頑張ってみよう」と言われ、その患者さんを毎日リハビリすることになります。患者さんはもっとうまい理学療法士に治療してほしいのに申し訳ないと思いながら、冷や汗をかきながらリハビリしなくてはいけない。

 

指導者は「患者さんの担当を継続してやってみよう」と言う割には、先輩のフォローが微妙。。。具体的な治療手技を教えてくれるわけでもなく、口であれこれと理論ばかり教えられる。
だから、「どうやったらいいの?」「やってくれよ!」って思うけど。。。なかなか言えない。

 

 

理学療法士2年目の仕事を辞めたくなる理由

2年目になると、1年目のように終始指導者がついてくれて、あれこれと指導してくれる人が居なくなります。急に後輩ができて偉くなった感じがするけど、いきなり一人前のような扱いになることも。

もうすでに1人前扱いされて誰にも相談できない

2年目は指導者が離れ一人で患者の治療をするようになります。見よう見まねでやってはいるものの、うまくできている実感もないし、周囲の評価や視線が気になる。「本当にうまくできているの?」そんな不安が常に付きまとう。

 

先輩に相談してはみるけど、1年目のように詳しくは教えてくれない。教えてくれる先輩の指導時間でもコストを割いて良いと上司から言われていないし、先輩の患者さんもいるので、みんな忙しそうでなかなか相談できる状況じゃない。

 

自分なりに勉強はしているけど、「本当にこれで大丈夫なのか?」「患者さんのリハビリは順調に進んでいるのだろうか?」

 

 

一応先輩や上司からは「なんかあった何でも言ってね」とか言われるけど、「なんかあったらじゃ遅いじゃん!なんかある前に気が付きたいけど、わからないよ!」そう思う人もいるでしょう。

 

また、先輩や上司から「大丈夫?」ってよく言われるけど、それって「やばいってこと?」「とりあえず声かけてるだけ?」どういう意味?そう言われたら「大丈夫です」としか言えないんだけど、、、

 

2年目は1年間指導をしたから「もう大丈夫」的に考えは止めてほしい。一般業務覚えた程度だから!しっかりと1年目以降を指導する体制を整えてほしい。

 

先輩や上司との人間関係の問題や独り立ちへの不安が悩みの中心になるでしょう。

理学療法士3年目の仕事を辞めたくなる理由

3年目になると、「新人の指導者」「学生指導の担当」など患者さんへの対応以外の業務も増えてきます。

また、職場によってはチームのリーダー的な役回りも担当して、チームをまとめるなんてこともあるかもしれません。なので、いわゆる中間管理職の板挟み的なことも経験することになります。

 

例えば、
上司から後輩の患者さんの出来具合について指摘され、後輩を指導するわけですが、後輩が素直に意見を聞き入れず、上司と後輩の考えの違いで板挟み状態になるのはよくある話です。

 

つまり、自分のスキルアップと患者さんを良くすること以外のことが増えてきますね。

給与面の悩み

3年目はストレートで新卒就職した場合だと、25歳ですよね。彼女や彼氏も居るでしょう。

「この給与で本当にやっていけるのか?」「家族を養っていけるのか?」「年々給与が上がっていくのか?」「最近はコロナで患者さんが少なくなっていて、病院経営が苦しいと経営陣も言っているし。」「安定的に昇給するのか?」などいろいろと人生設計を考え出す時期だと思います。

 

将来への不安

リハビリテーション職の養成校の乱立により、年間に数万人ものリハビリテーション職が誕生しています。そんな情報はある程度経験年数を重ねると理解してきますし、そのような話は理学療法士協会の方からも言われていますよね。

 

最近は、理学療法士協会の卒後カリキュラムとして、登録理学療法士制度や認定・専門理学療法士制度が設立され、理学療法士協会も取得をすすめています。

 

協会としてもなんとか「学ぶ意欲のあるものだけは、生き残らせたい」との思いだと理解できますね。

 

高齢者の増加の速度は徐々に鈍化していますが、理学療法士は年々大量に誕生しています。つまり、需要と供給が合わなくなっています。「何歳まで理学療法士として、働き続けられるのか?」そんな不安がある人は多いでしょう。

 

 

補足:

若手理学療法士以外の辞めたい理由についても「【仕事疲れた】理学療法士の辞めたい理由は?リアルな体験談と対処方法」にまとめましたので、こちらもどうぞ!

 

 

1・2・3年目の悩みを放置して、5年後「こんな職場に居たくない」と思った時には「時すでに遅し」

  1. 理学療法士は供給過多で年々数万人のリハビリ職が誕生
  2. 良い職場は早い者勝ちの椅子取りゲーム状態
  3. ダメな職場はいつまでたっても変わろうとしない

 

理学療法士が成長できるのは、1・2・3年目までです。その時期にしっかりと理学療法士のキャリアや人生プランを形成できないと、10年後に大きな差となります。

 

1年目から意識してほしい、10年後の自分像

10年後今の職場で働き続けた未来がどのように想像できるでしょうか?自分の理学療法士としての10年後の自分像を具体的に考えてみましょう。

 

  1. 主任や課長になり病院のリハビリテーション部の責任者となる。
  2. 治療技術を身に着け、自分目当てに患者さんが来るようなスキルを身につけたい。
  3. 研究をして名を挙げて大学病院から声がかかるような人材になる。
  4. 9時−17時でプライベートを重視したい。
  5. 生活できる程度で十分だし、勉強するのは学生時代でもう結構。

 

あなたは、10年後どんな理学療法士になっていたいですか?

理学療法士1・2・3年目の年代別辞めたい気持ちへの解決策

1年目から3年目の解決策(将来頑張りたい人向け)

治療技術・知識を得ることができる職場なのか?を判断していきましょう。

 

1年目から3年目までに学ぶ姿勢と習慣を身につけないと、その後の理学療法士人生において自分から主体的に学ぶことはありません。

 

実際に研修会に参加してみるとわかりますが、ほとんどが1年目から3年目程度。5年目以上になると極端に参加率が下がります。

 

なので、今の職場にいて自分の得たい治療技術や知識を身につけられる環境なのかが重要になります。

1年目はとにかく業務に慣れることと、人間関係を把握する。ひたすらインプット

1年目はとにかく業務に慣れることとインプットが基本になります。まずは仕事に慣れることが重要です。そのうえで人間関係も多少垣間見える部分もあるはずです。

 

あなたは理学療法士として頑張りたい人ですので周りに勉強や患者さんへのリハビリを頑張っている人が居るのかが重要になります。

 

そして、その人達が「組織の中で力を持っているのか?」が重要な部分になります。もし、やる気のない人達が組織の力を持っているようでしたら、積極的に頑張っても潰される可能性があります。そこの見極めは大切でしょう。

2年目は自分の好きな分野をみつける。目標となる先輩や上司をみつける

「運動器に興味があり頑張っていきたい!」なにか特定の分野に興味を持つことから始めてみましょう。そして、自分の興味のあるの分野の専門性を志ている先輩を見つけてください。

 

その先輩が「どのように学習しているのか?」「どんな研修会に行っているのか?」を見ていきましょう。その先輩を目標にして行くと良いでしょう。

 

でも、運動器に興味があるのに脳卒中畑の病院にいるなんてことは良くある話です。

 

入職した時から自分の興味のある分野が決まっているわけではありませんので無理もないでしょう。その時は、別の職場を検討することもアリだと思います。

 

3年目は自分の専門分野を極めるか?病院の管理運営を目指すか?

2年目で志た専門分野をより高度に極めるために、今の職場に居ることはメリットになるのかを考えていきます。

 

例えば、認定・専門理学療法士の取得を推奨しているだとか。リハ医と専門分野で話ができる場を用意してくれるだとかです。つまり、自分の専門性を発揮できる環境にあるのかを見極めていくことが重要です。

 

専門分野だけでなく、病院リハ科の管理運営に携わりたいなどを目指すことも良いでしょう。人の上に立つ・偉くなることが重要な欲求です。

 

あなたの上司がもうすぐ定年間近とか転職予定など席が空く可能性はあるでしょうか?そしてあなたの上司の人心掌握や評価はどの程度でしょうか?それはリハビリ科だけでなく病院上層部から評価も分析してみましょう。

 

やる気のある理学療法士もオワコン化して良いのか?近年、リハビリ職は介護福祉士化するなどと言われています。年間1万人誕生する理学療法士は、10年後にも必要とされているのか?そこが悩みで不安の種ですよね。
それを払拭するには、勉強のしない理学療法士の屍を踏み潰して這い上がる。もしくは、なるべく良い職場にいち早くつき年功序列で出世する。この2パターンしかないと思います。

 

もし今の職場が「勉強できる環境ではない」「出世も厳しいそう」と考えているなら、今すぐに行動するしかないでしょう。10年後の不安に悩むより行動あるのみです。

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1年目から3年目の解決策(将来、生活さえだけできれば、、、)

そこそこの知識がつけば、そんなに学ばないでひっそりと生活できれば良い。9時−17時が業務であとはプライベートを充実させたい。そんな人は、就業規則や職場の労働環境を重視するべきでしょう。

 

就業規則に細かい労働条件が明記されていますか?そして上司や管理職はそれを把握してるでしょうか?規則に従い部下を働きぶりと管理しているのか?それが大切な要素になります。

 

残業や休日出勤が当たり前の労働環境で、職場の雰囲気もそれが当然の空気だと、「ひっそりと生活」「9時−17時で業務」は難しいでしょう。

 

1年目はとにかく業務に慣れることと、人間関係を把握する。真面目でおとなしい人を演じる

1年目はとにかく業務に慣れることです。あなたは、プライベート重視の理学療法士ライフを形成することが目標です。まずは1年目は、基本に忠実目立たず、ひっそりと真面目な新人理学療法士を演じましょう。

 

そして、「あまりやる気のない人が組織の中にどれくらいいるのか?」「上層部や力のある人達はバリバリ勉強するぞ!的な人達か?」を把握しましょう。周囲の自分への反応を冷静に分析していきます。

 

「全然やる気ないなー」とか「もっと勉強会行かないと。。。新人なんだから。。。」そんな言葉がバンバン飛んでる来るようであれば、あなたの働きやすい職場ではない可能性が高いです。

2年目は、あまり研修会に行かない、積極性を消す

2年目は、業務時間内の仕事はきっちりと行う上で「休日の研修会は全て行かない」「業務外のものは極力欠席」積極性はゼロにします。

 

その状態であなたの評価はどのようになるのかを分析していきます。業務時間内のことを中心に評価してくれているのであれば問題ないでしょう。

 

でも、業務外の研修会や時間外での学習活動にまで口を出してくる上司であれば、あなたの求めている理学療法士ライフは難しいかもしれませんね。

 

3年目は、17時ダッシュが基本。休日出勤はしないオーラを醸し出す

3年目になると、もっとビジネスライクに仕事をしていきます。

 

9時ー17時の業務以外は受け付けないオーラ満載にします。その仕事ぶりをみて周囲がどのように反応するのかを見ていきます。組合もあり労働者の味方的な雰囲気であれば一番ベストです。

 

逆に「その働き方だとちょっと雰囲気乱すから、、、」「別の部署も検討させて、、、」などと言われると、あなたの理想とかけ離れていることは言うまでもありませんね。

 

もうすでに、椅子取りゲームは始まっています。「給与が安く、聞き訳の良い新人理学療法士」に良い職場を奪われます。いち早く良い職場を探すことが重要になりますね。

 

今の職場で難しいと思ったのなら、まずは行動しつつ考えましょう。

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理学療法士として臨床経験13年。マッさんの若手時代の体験談

マッさん
マッさん
自分の専門性を磨くため転職1回。超慢性期3年→回復期10年。認定理学療法士(脳卒中)@脳外PT

新卒で就職したのは、超慢性期の療養型の医療施設でした。学生時代からとりわけ理学療法に極めようとかの志があった訳でもなかったので、学生時代の担任の先生から言われるがままに就職しました。

 

そこには、1年上の先輩が3人居てリハビリ職は全部で5人の小さなリハビリ科でした。
新卒の頃は右も左も分からないので、先輩に言われるがままに仕事をこなしていました。

 

患者さんは、超慢性期なだけあって「ほとんど動けない」「喋れない」「食べれない」状況の患者さんでした。それでも、これが普通なのだと思って毎日業務をすすめていました。

 

とにかく、1年目は業務を覚えることが必死で毎日患者さんへのリハビリをすることだけでへとへとでした。1年半になるとある程度業務に身体的にも精神的にも慣れてきました。
そして2年目になると外部の研修会へ休日に参加したり、学生時代の同期の学習会にも積極的に顔を出すようになりました。

 

そこで、脳卒中の装具療法に興味を持ちました。バイオメカニクスにどっぷりとハマってしまいました。書籍を片っ端から購入して遠方の研修会にも泊りがけで参加するほどでした。

 

でも、研修会や書籍で学んだことを実践することができないのです。前述したように当時私の勤めていた病院は超慢性期です。歩ける人どころか動ける人がほとんど居ないのです。

 

そこで悶々とするする日々を過ごしていました。その間、「転職した方が良いのか?」「すでに臨床2年ちょっとだけど今から外でやっていけるのか?」「このままここに居て、理学療法士としての未来があるのか?」そんなことを常に考えるようになりました。

 

そして、臨床経験丸3年を目途に転職することを決意しました。

 

転職先は脳卒中を中心とした回復期リハビリテーション病棟です。リハビリテーション科は50名ぐらいの大所帯です。給与は多少下がりましたが、給与よりも得たいものが在りましたのでそこはそれほど気にしませんでした。

 

転職当初は3年目の人が転職してくるので、多少アレルギーも在りましたが快くみんな受け入れてくれました。上司の計らいもあり脳卒中の患者さんを中心に担当させて頂くようになり、大変勉強になっています。

 

私なりに転職先の病院にも貢献できるように、「院内研修を企画」「外部とのコネクションを持つ」「後輩教育」「学術研究」なども積極的に主なっていきました。

 

転職してから10年。。。
今はリハビリテーション部の副部長として活躍しています。あの時、転職を決意して本当に良かったと思っています。

 

すぐに転職を考えなくても、とりあえず登録するべき

いきなり転職って言われても「ちょっと怖いし」「時間もない」って人も多いと思います。だから、転職サイトやエージェントに登録だけでもしておく事がおすすめです。

 

まだ、若手の1・2・3年目なので業務上で慣れないことが多い状態ですしストレスも多いでしょう。そのような状態では到底転職サイトに登録する気すらなくなってしまうでしょう。

 

気になる求人情報はストックしておいたり、見比べるだけでもいろいろな病院があるのだと勉強になりますし、自分に適した転職先を選ぶ判断基準が養われます。

 

転職サイトやエージェントに登録だけしておけば、あなたの条件にあった新規求人や転職可能なおすすめ求人がメールで届くから、今すぐ転職できなくても登録しておくべきです。

 

転職エージェントは、あらゆることに無料で相談にのってくれます。

 

 

まとめ:辞めたい気持ちがあるなら早めに辞めよう

理学療法士が成長できるのは1・2・3年目までです。その時期にしっかりと理学療法士のキャリアや人生プランを形成できないと10年後に大きな差となります。

 

1・2・3年目で今の職場の10年後の未来が見えないのであればすぐに辞めるべきだと思います。

もし、「上司や先輩との人間関係の問題」や「職場の業務ラインの問題」が悩みであれば、そう簡単には解決できません。人や組織はそんな簡単には変わりませんから、何年も悩み続けることになります。

 

その時間は本当に無駄だと思います。

 

良い職場はもちろん誰も辞めるはずがありませんから、新規採用もありませんよね。だから、早く転職する方が良い職場に入れる可能性があります。

 

いち早く10年後の未来に活躍出来る職場に、転職して技術・知識の向上とキャリアデザインを構築するべきです。

 

 

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もりだい
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